日経平均株価、原油100ドルなら5万円割れ視野 試される投資家心理https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB128LS0S6A310C2000000/

【コメント】

  • 朝刊休肝日です。昔に比べて最近は休刊日が増えたような、、、。時代ですね!
  • 昨日、世界野球で日本はベネズエラに負けました。予想外に早い敗退でした。時間があったのでテレビで視聴していましたが、ベネズエラの強さ、、、というか勝利への執念が日本を圧倒していたような気がしました。年始に米国に攻め込まれ自国愛が高まっている証でしょうか。
  • 週末はイラン関連の報道で持ちきりでした。大きくは、原油相場と株価とドル円といった経済的な視点、高市首相が週末に訪米しますが、トランプ大統領と本件でどう対話するのかという政治的な視点です。
  • トランプ大統領は、日本にホルムズ海峡の安定航行への参画(艦船派遣)を求めてくる可能性が高く、日本国憲法との関係でどう会話するのかがポイントです。日本にとって原油確保は必須ですが、一方で戦争に参画することは不可能でむづかしい判断を求められそうです。身近で中国と台湾の問題勃発の可能性もないことはないので、この点もアメリカにつれない返事ができない立場です。
  • 経済的な視点では、原油価格がキーです。原油価格の100ドル超えが長期化すれば、金利は上がり株価下落は必須です。日経平均で言えば五万円割れも現実味を帯びています。
  • 「楽しみながら攻撃している」といった様なトランプ大統領の発言が報道で流れていますが、この発言が本当ならば非常に遺憾です(泣)

【記事概要】

  • イラン情勢と原油価格を巡り日本株市場が揺れている。事態収束の道筋が一向にみえないとして、市場参加者は混乱が長期化するリスクを織り込み始めている。原油高が国内景気や企業利益を圧迫する可能性があるほか、投資家心理が一段と冷え込みかねない。日経平均株価が5万円を下回るシナリオも浮上する。
  • 日経平均は9〜13日の週も連日で荒い値動きが続き、週間では1801円(3.2%)下げた。日本時間14日早朝の大阪取引所の夜間取引でも日経平均先物は前日の清算値と比べ460円下落して5万2910円で取引を終えた。週明けの東京市場でも不安定な値動きが続く可能性が高い。
  • 原油高が株価を揺るがしている。国際原油指標のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)先物は1バレル100ドルに迫る水準で推移する。
  • 原油高による投資家のリスク回避の動きは世界共通だ。ただ、日本は原油輸入量に占める中東依存度が9割超と極めて高く、とりわけ中東情勢の緊迫化によるリスクにさらされやすい。
  • 変動率(ボラティリティー)は上がりやすくなり、日経平均の予想変動率を示す日経平均ボラティリティー・インデックス(VI)は13日時点で45台と一般に市場で先行き警戒感が高まっている状態の目安とされる20を大きく上回っている。
  • 原油価格の高騰が長期化した場合、日経平均は理論的にどの水準が落ち着きどころとなるのか。
  • 株価の理論値は1株当たり利益(EPS)と、投資家心理の強弱を反映するPER(株価収益率)をかけ合わせたものだ。日経平均を構成する225銘柄で最終損益のアナリスト予想平均(QUICKコンセンサス)を集計すると、2026年度は25年度比で11%の増益が見込まれている。市場は今のところ景気拡大を背景に金融や電気機器、精密機器などで業績が伸びると予想している。
  • 原油相場がイラン軍事衝突が始まる前の2月の水準から横ばいと仮定した場合の現状の日経平均の理論値は5万4700円程度となっている。
  • 野村証券は原油価格が10%上昇した場合、主要企業のEPSは1〜1.25%の下押し圧力がかかると試算する。2月に1バレル65ドル程度だった原油が約90ドル(4割高)に上昇した場合、単純計算でEPSには4%超の下押し圧力がかかる。26年度のEPSの伸びは7%台に下振れし、その分株価を押し下げる。
  • 野村証券の元村正樹シニア・エクイティ・ストラテジストは「企業は1970年代のオイルショック以降、エネルギー価格に左右されにくい経営体質への転換を進めてきたものの、イラン情勢の落ち着きどころがみえないなかで企業の業績見通しは保守的になりそうだ」と指摘する。
  • EPSに加え、PERにも低下圧力がかかるとの見方がある。
  • PERは将来の利益成長に対する市場の期待を映すため、投資家心理が悪化する局面では低下しやすい。マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストは「原油高の日本経済への波及経路は多岐にわたり、市場は来期以降の業績を見極められない。不確実性が強まる分PERは一段と下がりやすい」と解説する。
  • 今回の中東情勢を受け、市場ではすでに原油高により景気悪化と物価高が同時進行するスタグフレーションに身構え始めている。昨年秋からの「高市トレード」で楽観に傾いていた投資家心理は萎縮へと向かいやすくなっている。
  • 市場が予想する26年度のEPSをもとにした日経平均の予想PERは13日時点で17.7倍だった。PERが今後、17倍ちょうど程度まで下がり、原油価格が4割高い水準で推移した場合、日経平均の理論値は4万9600円と5万円を割る計算になる。
  • 歴史的に見ても、地政学リスクはPERを切り下げてきた。01年の米同時テロ後はITバブルの崩壊も重なり03年3月のイラク戦争開始までにPERは25倍から18倍台まで下がった。ロシアがウクライナ南部のクリミアを侵略した14年や北朝鮮によるミサイル発射が相次いだ17年も、いずれも17倍台から15倍台に低下した。
  • 先週末の円相場は1ドル=159円台後半と160円台乗せ寸前まで円安が進んだ。原油高と円安の同時進行は国内消費の下振れや輸入企業のコスト増に直結し、日本株の押し下げ要因になりやすい。
  • 伊藤忠総研の武内浩二主席研究員は原油価格が100ドルに上昇し、政府のガソリン価格抑制策がなければ、消費者物価指数(CPI)は0.5%程度押し上げられると試算する。「企業はコスト増を価格転嫁するようになってきたものの、値上げが長引けば消費が落ち込む可能性がある」と指摘する。
  • 中東情勢以外にも米プライベートクレジット(ノンバンク融資)市場への不安や米雇用市場の冷え込みなど、金融市場では不安材料が相次いでいる。相場が下値をさぐる局面ではこれまで株式保有比率を高めてきた投資家の持ち高調整の売りが出やすく、当面株価急落への注意が必要となりそうだ。